確率~日本のギャンブルで勝つのは不可能という証明
期待値と控除率について説明したが、ここで少し寄り道をしよう。難しい話ばかりでは退屈だろう。
日本のギャンブルについて触れたい。実は知らない人も多いかもしれないが日本では賭博は一切禁止されている。しかし、ここで疑問に思う。パチンコやパチスロは賭博ではないのか。
結論から言うと立派なギャンブルである。日本で禁止されているにもかかわらずなぜパチンコやパチスロは堂々と営業できるのか。
ギャンブルは日本の刑法、賭博及び富くじに関する罰で禁止されている。しかし、風営法でパチンコパチスロは認められているのだ。これには政治家の天下りが関係している。パチンコパチスロ業界は官僚たちの重要な天下り先である。楽に大きなお金を動かせるパチンコパチスロ業界は違法にされると困るお偉いさんがごまんといるというわけだ。
そして競馬や競輪など公営賭博は国が運営している。これらは違法にはならない。賭博は家庭や生活に悪影響をもたらす。しかし国が管理すれば問題ないというのが日本の解釈である。誰がどう見ても無理な理由だが、これがまかり通っている。
そして注目してほしいのはその控除率だ。競馬、ボートレース、競輪などの公営ギャンブルの控除率は25%。この数字は海外から見て比較にならないほど高い。数学的に言えばどんな手を打とうと勝つことは不可能な数値である。
国民にはギャンブルを禁止しておきながら、国は驚くほど高い控除率で国民の生活を堕落させているのだ。
カジノのゲームで控除率が10%を超えているものはない。
ギャンブラーのほとんどはこの事実を知らず、数学的な根拠など無視してギャンブルを続ける。パチンコに100万200万投資したなんて話は数人に1人持っているだろう。それと同じ額をオンラインカジノに投資したとして、一体いくら稼ぐことができるだろう。今のところ負けていないなどと話すギャンブラーも周りに少なくないだろうが、一時だけである。いくら数学上での数字が当てにならないとはいえ、控除率25%で稼ぎ続けるなど無謀にも程がある。国ぐるみの詐欺と言っても過言ではないだろう。
日本のギャンブルは世界基準で負けるギャンブルなのである。
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